2013年5月16日木曜日

interview : CITY1



1、自分の音楽背景、ルーツについて。

小学生の頃、両親が三線や琉球舞踊など地元沖縄の芸事の心得があった影響で
琉球太鼓の稽古を習いに行ったのが結果的に今の自分を形成していると思います。
当時は嫌々でしたがw
その後ピアノ、トランペット、ベースなど興味がある楽器をその都度習得して行きました。

1996~2000年頃はまだ携帯やネットもそんなに普及していない時期だったので毎日学校をサボっては服屋に入り浸り、
それがきっかけで知り合ったハードコアバンドやレゲエやガバをプレイする先輩達から様々なジャンルの音楽を教わりました。
地方特有の情報が少ないゆえにどこもピュアな現場でしたね。
当時の沖縄は音楽×ファッション×ストリートカルチャーがジャンルレスに交わったパーティーが多かったので毎日楽しくて仕方なかったですね。
ジャンルに関係なく「良いものは良い」という楽しみ方と地方独特のオリジナリティをシーン全体で共有していたように感じました。

自分はD&BやJungleのシーンをよく知らなかったのですが沖縄は昔から外国人が経営する服屋から流れる大音量のサウンドや
レゲエやシステムのカルチャーがあったので、低音でゾクゾクする感覚は自然と刷り込まれていたと思います。
あと、先の自分の話にも繋がりますが沖縄ではお盆の時期の念仏踊りとしてエイサーがあるので
あの太鼓の低音が遠くから聴こえて気分が高揚する感覚は地元の人なら誰もがDNAレベルで共有していることだと思います。
沖縄は昔から低音好きが多いイメージだったのでダブステップとの繋がりや流れは自然な部分も感じますね。

今に直接繋がる音楽的なルーツとしては2004年頃に聴いたディジーラスカルの「Boy In Da Corner」ワイリーの「Treddin' on Thin Ice」です。
ビートの打ち方と音色など全く新しいものを感じました。
あと同じ時期にエイドリアン•シャーウッドやザイオントレイン、RSD a.k.a.ロブスミスなどUKのレジェンドが来沖して現場を体感したのも大きかったです。
そうした経験からアブストラクトやダブから影響を受けたトラックを中心に作っていたのがグライムをきっかけに徐々にダブステップに表現を移行していった感じです。



2、制作使用機材、DJスタイルについて。また制作環境、自分の方向性、スタイルなど。

シーケンスはAvid Pro toolsでサンプルをエディットしまくるスタイルが得意で
DJスタイルもそうですが常に南国•無国籍というか、ダブステップの緯度を赤道近く、
なおかつ景色が見えるような流れやトラックを目指しています。

3、自分から視た国内外ダブステップの現状。理想。
実際海外や地方の現場を知らないので何とも言えないのですが、地元沖縄のベースミュージックパーティーのbud ryukyuは
南国であのピースフルな空間とクオリティをコンスタントに続けられていることが素晴らしいと思います。

また、現場で繋がった栃木のB-Lines Delightや埼玉のMOMMOTH DUBなどローカリズムに根ざした活動で世界と繋がるクルーがいたことは衝撃でした。
楽曲のクオリティーも高くその土地のリアリティーや実験、ベースミュージックに懸ける熱をクルーごとに独自に表現して面白いと思います。

自分が活動の拠点を東京に移して2~3年くらいですが、テクノやハウスなどのイベントでもダブステップをプレイして踊る人が徐々に増えてきているのが目に見えて分かる感じになってきてますね。
ただサブベースの音圧、帯域をシステムで実際に体感することでダブステップの面白さを真に理解できると思います。
その意味でも世界基準と国内の独自性を追求し続けるDBSやBack To Chillは世界に誇る素晴らしいイベントだと思います。

内需と外需のバランスが他ジャンルに比べて差がまだまだあると思いますが、自分も含めてクリエイターとお客さんが一緒に盛り上がって行けるようきちんとビジネスも意識しつつ面白い事を続けていくだけだと思います。



3、今後の活動予定。リリース予定。

年内にGURUZからアルバムをリリース予定なので、bpm140とサブベースの中でどれだけ自由になれるか。
自分にしかできないオリジナルなダブステップで世界を目指します。



CITY1[ come clean ]収録
V.A/1st Ascension





●facebook GURUZ page
http://www.facebook.com/guruzrecords

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